MacでCLIツールをインストールするときに行うターミナルでの「パスを通す」とは一体なにか?
ターミナルでなにかインストールするときに「パスを通す」作業を行います。
なんとなく理解しているつもりでしたが、人に説明できないなと思ったので、まとめて整理しておきます。
パスを通すとは何か?
「パスを通す」というのは、「特定のプログラムをプログラム名だけで実行できるようにする」ことです。
最初自分は勘違いをしていて、実行ファイルのパスを記述することだと思っていたのですが、あくまでそれは過程で、最終的なゴールは「特定のプログラムをプログラム名だけで実行できるようにする」ことです。
例えば当ブログで過去にパスを通す作業をしたツールに「anyenv」があります。
ターミナルでanyenvコマンドを使って○○env系のインストールやバージョン管理ができるものです。
しかし、インストールしただけではanyenv
コマンドは使えません。
インストール先である「/opt/homebrew/bin/brew
」ファイルを指定して「ここにあるファイルの、このプログラムを実行してください」と指定する必要があります。
あくまでイメージですが、実際には下記のようなコマンドになります。
/opt/homebrew/bin/brew shellenv anyenv init ○○
ただこれを毎回入力するのは面倒です。
そこで、anyenv
とコマンドを打ったら、指定したファイルを見てプログラムを実行するようにあらかじめ設定しておきます。
このことを「パスを通す」と言っています。
逆にパスを通していないと、anyenv
コマンドを打っても「そんなコマンドは知らない」と言われてエラーになってしまいます。
パスの通し方
シェルの確認
パスを通すために必要な設定ファイルは、使っているシェルによって変わります。
使っているシェルは下記コマンドを実行すると確認できます。
echo $SHELL
設定ファイルはbashでもzshでも2種類ありますが、「profile」とついている方はログイン時に1回だけ実行されて、「rc」と付いている方はログイン後にシェルを切り替えたときなどにも実行されるようです。
シェル | 設定ファイル(ログイン時) | 設定ファイル(起動時時) | 備考 |
---|---|---|---|
bash | .bash_profile | .bashrc | |
zsh | .zprofile | .zshrc |
bashの場合は「.bash_profile」に書いて、zshの場合は「.zshrc」に書くように書いている記事を見かけますが、どちらに書いてもそこまで大差なさそうです。
設定ファイルが2種類あって、微妙な違いがあることだけ覚えておきましょう。
パスの設定
設定ファイルに下記の記述をして、パスを指定します。
export PATH=$PATH:追加したいフォルダのパス
記述したあとは設定をターミナルに反映する必要があります。
ターミナルを再起動するか、もしくは下記コマンド(.zshrcの部分は設定ファイルごとに変更してください)を実行すると設定ファイルの内容がターミナルに反映されます。
source .zshrc
パスの設定自体はよく行うのですが、手順通りにするだけになっていました。
何が起こっているのか理解しておくことで、エラーが出たときや想定外のことが起こった場合にも対処できるようになります。
操作自体はよくしているけど、理解しきれていないようなことは、時間があるときにちゃんと調べて少しずつ理解を深めていきたいです。