WebDesigner's Memorandumウェブデザイナーの備忘録

「とりあえず無料版!」ではなく、機能を知った上で判断したいMAMPとMAMP PROの比較

MAMPとMAMP PROの比較

Macのローカル開発環境構築アプリといえば「MAMP」が有名です。

多くの人が無料版のMAMPを使用していますが、ローカル環境を作って開発する人であれば、有料のMAMP PROを使った方が便利です。

MAMP PROにするとどんな機能が使えるようになるのか、今回は無料版のMAMPと比較をしてみました。
購入を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

MAMPとMAMP PROの機能比較

比較してみると下記の表になります。
MAMP PROはWindows版とMac版で機能に微妙な違いがあるようです。今回はMac版のMAMPと比較しているので注意してください。

機能MAMPMAMP PRO(Mac)
値段無料 
1度に作成できるホストの数1つ
(設定すれば複数可能)
無制限
コマンドラインから操作×
PHPバージョンの数2つ
(2つ選択して設定)
無制限
PHPキャッシュ機能
Cloud機能オプション機能
(別料金)
ウェブサーバーの拡張×
ウェブサーバーモジュールの拡張×
MySQL操作Verify, Repair, UpgradeVerify, Repair, Upgrade, Dump
WordPressのクイックインストール×
Joomlaのクイックインストール×
Drupalのクイックインストール×
WordPressパブリッシャー×
WordPressインポート×
WordPressのサーバー移行×
Dynamic DNS×
Memcached×
Redis×
Postfix / SMTP設定×
テキストエディタ×
SSL設定×
MAMP Viewer(iOS/Androidアプリ)×
拡張ホストのOverview機能×
拡張ホストのGrouping機能×
拡張ホストのSnapshots機能×
拡張ホストのBackup機能×

無料と有料版では機能にかなりの差があります。

MAMP 無料版

上の画像が無料版のMAMP、下の画像がMAMP PROの管理画面です。
管理画面を見ても機能にかなりの差があるのは分かります。

MAMP PROの画面

 

MAMP PROの目玉機能

MAMP PROはとにかく機能が多いですし、それはすでに伝わったと思うので、目玉となりそうな機能を3つに絞って紹介します。

ホストを複数作成できる

何より大きいのが「ホストを複数作成できる」ことです。

MAMPの場合はデフォルトが「localhost:8888」で、1つのホストしか使えません。

そのため複数のサイトを表示させたい場合は、都度フォルダを「htdocs」フォルダから別のフォルダに移動させて、表示したいサイトのファイルを「htdocs」に移し替える作業をする必要があります。

もしくは、無料版のMAMPでも設定すれば複数ホストを作成できますが、これも正直面倒なやり方です。

MAMP PROであれば、GUIで簡単にルートフォルダを指定して、ホストの複数作成ができます。

フォルダを移動させたり、面倒な設定を毎回する必要がなくなるので、これだけでもかなりメリットはありますし、ウェブ制作の仕事をしている人は1つのサイトだけ見てればいい状態は少ないでしょうし、プライベートでもローカル開発環境を作って勉強することを考えると、ホストを複数作成できるのは必須の機能です。

PHPバージョンの選択が無制限

通常のMAMPでは、管理画面に選択肢として表示されるPHPのバージョンは2つまでになっています。

MAMPのPHP選択

これも設定で、どのバージョン2つを表示させるか設定はできますが、毎回切り替えるのは正直言って面倒です。

ローカル開発環境を作るときは本番環境と同じPHPのバージョンにしておかないと、バージョン違いの影響で、動いていたはずのコードやプラグインが本番環境では動かない場合もあります。

MAMP PROであれば、管理画面に表示されるPHPの制限はありません。

サイドバーの[LANGUAGES]→[PHP]で「Default version」で自由にデフォルトPHPバージョンを指定できますし、ホストによってPHPの指定も可能です。

MAMP PROのPHP設定

CMSのワンクリックインストール

WordPress・Joomra・DrupalなどのCMSがワンクリックでインストールできます。

WordPressに関しては、インポート機能も充実してあるので、ローカル開発環境を作るスピードが確実に早くなります。

わざわざ1からWordPressをインストールしていくほど無駄な作業はないので、省略できることは省略していきましょう。

まとめ

比較してみると分かりますが、MAMP PROにすると、無料版のMAMPではできなかったことや、わざわざ自分で設定しないといけなかった面倒な作業が省略できます。

値段は有料アプリの中でも比較的高めな部類ではあるものの、仕事で使う人であればすぐに元が取れるレベルの値段です。

「とりあえず無料版」はお試しという意味ではいいかもしれませんが、「有料だと何ができるのか?」「どっちの方が自分にとって本当に得なのか?」はちゃんと比較して選択していきたいものです。

著者について

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サイトウ マサカズ@31mskz10

1997年生まれ。2016年から専門学校でデザインについて勉強。卒業後は神戸の制作会社「N'sCreates」にウェブデザイナーとして入社。このブログでは自分の備忘録も兼ねて、ウェブに関する記事や制作環境を効率的に行うための記事を書いています。

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