WebDesigner's Memorandumウェブデザイナーの備忘録

PubSubHubbubを利用してWebサイトの更新をリアルタイムに通知しよう

PubSubHubbub

PubSubHubbub(パブサブハブバブ)という仕組みをご存知でしょうか?絶対噛んでしまいそうな名前ですが、ブログを運用している方なら是非知っておきたい事なのですが、僕は最近まで知りませんでした。
今回はPubSubHubbubって何?という事とWordPressでPubSubHubbubを利用する方法についてまとめてみます。

PubSubHubbubって何?

PubSubHubbubは、ほぼリアルタイムにサイトの更新情報にGoogleに通知する仕組みのことです。あまりにも呼びづらいので略してPuSHという風に呼ばれたりもします。
ちなみにこの名前の由来は「Publisher」「Subscriber」「Hub」「hubble-bubble」を組み合わせたみたいです。由来に出てくる単語の説明は少しややこしくなるので後述の「PubSubHubbubの仕組み」の部分で詳しく説明します。

PuSHを利用する事で以下2点のメリットがあります。

  • GoogleやRSSリーダーにすぐに更新情報を送信できる
  • スクレイピング対策ができる

本来であればRSSリーダーの問い合わせを待ったり、Googleであればクローラーの巡回を待ったり、Search ConsoleのFetch as Googleを使用したりしなければいけませんが、その必要がなくなります。

また、リアルタイムに更新を通知できるという事はスクレイピングの対策にもなります。

Webスクレイピングとは、WebサイトからWebページのHTMLデータを収集して、特定のデータを抽出、整形し直すことである。
Webスクレイピング – Weblio辞書

一般的にスクレイピングというのは上記のような事を指しますが、ここで言うスクレイピングというのは、自動でコンテンツを無断コピーされてしまう事を言います。

例えば自分のコンテンツが誰かにコピーされて、そのコピーされたコンテンツがGoogleに先に認識されてしまうと、後で見られた自分のオリジナルコンテンツはスパム扱いを受けてしまう事になります。

リアルタイムに更新情報を発信する事でそのような被害を避ける事ができるのです。

PubSubHubbubの仕組み

この項目は少しややこしくなるので、気になる方のみお読みください。

さて、先程紹介した名前の由来にも登場してきた単語ですが、PublisherはWebサイトの更新情報を配信するもので、Subscriberはその配信を受信するクローラーやRSSリーダー等を意味します。そしてHubはPublisherとSubscriberの中間で、PuSHの仕組みを支えています。
hubble-bubbleは英語で「ぶくぶく」という擬音を意味していたり「かき混ぜる」といった意味があるのでPubとSubとHubをかき混ぜるといった意味で付けられたのでしょう。

その事を頭に入れた状態でPuSHの仕組みについて見てみましょう。

もともとWebサイトの更新が認識される仕組み(PuSHを利用していない状態)ですが、WebサイトにはクローラーやRSSリーダーなどのSubscriberが定期的に更新しているかチェックしに来ます。「更新してる?」と聞かれたPublisherは更新していれば「更新したよ!!」と更新情報を返します。

これだと定期的にチェックしにきた時に、更新したかどうかのやり取りを行うので、リアルタイムに更新情報を送信できませんよね。

そこでPuSHの出番です。PuSHを利用した場合は、先程のSubscriberとPublisherの間にHubが付きます。Hubの役目は何かというと自分のサイトが更新された時にPublisherから更新の通知を受け取って、Subscriberに「更新したよ!!」と伝える事です。要は伝言係ですね。
こうする事でリアルタイムに更新情報を伝える事ができます。

PuSHの仕組み

WordPressでPuSHを利用する場合

WordPressでPuSHを利用したい場合は「WebSub/PubSubHubbub」か「PuSHPress」というWordPressプラグインがあるのでそれを利用します。

[appbox wordpress pubsubhubbub]

[appbox wordpress pushpress]

どちらも何か設定をする必要は特に無く、インストールするだけでOKです。
ただし、WebSub/PubSubHubbubの方がハブの追加をしたり削除をしたりする事ができます(基本的にそんな事しませんが)。

WordPressの管理画面の[プラグイン]の[新規追加]で検索ボックスに「PubSubHubbub」と入力すると出てきます。どちらか片方インストールしましょう。ちなみに僕はWebSub/PubSubHubbubの方を利用しています。

PubSubHubbub インストール

WebSub/PubSubHubbubでハブの追加を行う

WebSub/PubSubHubbubではハブの追加が行えます。WordPress管理画面の[設定]の[WebSub/PubSubHubbub]をクリックすると以下の画像のような画面が表示されます。

Pubsubhubbuh_ハブの編集画面

このテキストボックス内にハブを記述していけば追加ができるのですが、デフォルトでは「https://pubsubhubbub.appspot.com(Googleが運営しているハブ)」と「https://pubsubhubbub.superfeedr.com(Superfeedrが運営しているハブ)」の2つが入力されています。

WebSub/PubSubHubbubではハブの追加が行えますと言っておいてなんですが、この2つが入っていれば基本的にはOKみたいなのでデフォルトのままでも大丈夫そうです。

WordPress以外ならどうすれば良い?

WordPressを利用しているならプラグインを導入するだけですが、それ以外の方法を利用している人はどうすれば良いのでしょう?

GitHubでPubSubHubbubのライブラリが公開されていました。PHPを使用する必要がありますが、まずはこれをダウンロードしましょう。(ちなみにこのライブラリは、WebSub/PubSubHubbubと同じ型が制作したみたいです。)

ダウンロードすると、フォルダの中に「publisher.php」というファイルがあるのでそれを使用します。サンプルとしては以下のようなコードになります。

<?php
// ライブラリ(publisher.php)を読み込む
require_once './publisher.php' ;
//ここでハブの指定を行う
$hub_url = "http://pubsubhubbub.appspot.com/";
// パブリッシャーの作成
$p = new Publisher($hub_url);
//インデックスさせたいページのURL
$topic_url = "http://www.onlineaspect.com";
//通知が成功したかどうかの確認
if ($p->publish_update($topic_url)) {
    echo "成功しました";
} else {
    echo "失敗しました";
}
?>

これで「成功しました」とテキストが表示されれば成功です。

まとめ

PubSubHubbubを導入しておけばGoogleに更新情報をすぐに伝える事ができる=スクレイピングの対策にもなるのでブログを書いている人は導入しておきたい。
WordPress以外だとPHP等の知識が必要になってくるが、WordPressの場合は導入が比較的簡単なので、導入するだけしておいて損はない。

著者について

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サイトウ マサカズ@31mskz10

1997年生まれ。2016年から専門学校でデザインについて勉強。卒業後は神戸の制作会社「N'sCreates」にウェブデザイナーとして入社。このブログでは自分の備忘録も兼ねて、ウェブに関する記事や制作環境を効率的に行うための記事を書いています。

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