「年」と「歳」の使い分け / 「褒める」と「誉める」 / 「マネージャー」と「マネジャー」
日々文章を書いていて「これって…どっちの表記が正しいの?」「どう使い分ければいい…?」と疑問が出てきたら、すぐ調べるようにクセづけています。
この記事では、いままで調べて書いてきたメモをベースに、細かい表記や使い分けをいくつか紹介します。
「年」と「歳」の使い分け
なんとなく年齢を数えるときが「歳」でそれ以外は「年」と使い分けていました。
どうやらその認識でざっくり問題ないようです。
漢字 | 意味 |
---|---|
年 | 期間や年数、回数を重ねるイメージを表す |
歳 | 数や年齢、経過のイメージを表す |
「年を取る」だと何回も1年を重ねたイメージが強くなり、「歳を取る」だと何年も経過したイメージが強くなるとのこと(この場合「年を取る」の方が一般的に使われている)。
「褒める」と「誉める」の使い分け
「ほめる」の漢字は「褒める」と「誉める」をよく見かけます。
基本は「褒める」を使っていたので、「誉める」がどんなときに使うのか気になって調べました。
漢字 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
褒める | 個人から個人に対しての賞賛 (目上の人には使えない) | 常用漢字 |
誉める | 周囲から個人に対しての賞賛 (目上の人にも使える) | 常用漢字外 |
日常的に使うときは「個人」から「個人」に対しての賞賛の意味での方が多いので、普段は「褒める」。
大勢から賞賛されるときは「誉める」になります。
他にも「誉める」であれば目上の人にも使えるようですが、目上の人に対して漢字が合っていたとしても「ほめる」は表現としてどうかと思うので、それこそ「賞賛する」に置き換えた方が良さそうです。
「賞める」と「讃める」
他にも同義語に「賞める」や「讃める」もあるそうですが、それぞれ状況に制限があります。
漢字 | 意味 |
---|---|
賞める | 褒めた上にご褒美も与える場合 |
讃める | 大勢が声を合わせて褒める場合 |
覚えておいても悪くはないと思いますが、状況がかなり狭いですし、あえて使う必要もないと思うので、「褒める」と「誉める」の区別だけつけておけば良さそうです。
「マネージャー」と「マネジャー」
自分の場合、ずっと「マネージャー」と書いていたのですが、本を読んでいるとよく「マネジャー」表記を見かけます。
確かに英語の発音に近いのは「マネジャー」かもしれませんが、日本で話すときは「マネージャー」で普及してしまっています。
ただ、あまりにも本でよく見かけるので、なにか使い分けがあるのかもと思ったのが調べたきっかけです。
- もともと日本は「マネージャー」表記の方が多かった
- 外資系企業だと「マネジャー」表記を使用する場合があった
- 最近だと、日本の企業でも「マネジャー」表記が増えてきている
表記によって使い分けが必要とかではないのですが、最近は「マネジャー」表記が増えてきているようです。
しかし、個人的にあまりしっくりきません。
文章の中で統一されていれば問題ないので、ひとまず「マネージャー」で様子見をしておいて、今後「マネージャ」表記が明らかに増える場合はそちらに直すようにします。
最後の長音を省く場合
IT業界には「マネージャ」のように最後の長音を省く場合がありますが、これはJISの表記規格に合わせてのものです。
- コンピューター → コンピュータ
- プリンター → プリンタ
- スキャナー → スキャナ
- コントローラー → コントローラ
- ブラウザー → ブラウザ
- フォルダー → フォルダ
しかし現在は、長音を付けるかどうかの統一をちゃんと行うのは困難なので、どちらでも良いとされています。
ただし、文章中で表記がバラバラなのは気持ち悪いので、どちらにするか統一はしておきましょう。