修飾キーに自分ルールをつけてショートカットキーを管理して使いやすくする
この記事の要約
自分の場合は下記のようなルールを作っている。
- 追加のプラグインや複数アプリケーションを組み合わせての設定はcontrolに割り当てる
- option + command + ○:パネルやウインドウを「表示する」役割
- control + shift + ○:外部のスクリプトなどを「実行する」役割
- 修飾キー全押し:全てのアプリケーションで動作するグローバルな役割
このようなルールを決めておくと、ショートカットキーを追加するときもラクになるし、覚えやすくなる。
例外ももちろん生まれてくるけど、その都度思いつきで設定するよりはるかにラク。
自分で使いやすいようにあれこれカスタマイズしていると、大量にショートカットキーが増えていきます。
- IllustratorやPhotoshopなどの似たような機能を自分で整理・統一したキー
- Keyboard MaestroやBetterTouchToolなどの外部アプリケーションで設定したキー
- アプリケーションの呼び出しのような、全アプリ共通で発火するキー
毎回その場の思いつきで決めていると大変なことになるので、修飾キーの「自分ルール」を決めてショートカットキーを覚えやすく・使いやすくしています。
これをきちんと決めておけば、新しいショートカットキーを設定するときも迷う必要がありません。
また、自分ルールに沿って設定しておけば「このキーは自分ならこの設定にしてあるはず」と、ルールから逆算して使うときに思い出しやすくなります。
修飾キーのもともとの意味
まず各修飾キーのもともとの意味や成り立ちを知っているだけで、単一のキーの見方も大きく変わるはずです。
command
もともとはAppleのロゴであるリンゴマークが使われていたみたいですが、ロゴを濫用しすぎだとのことでいまのcommandキーになったようです。
初代Mac開発メンバーであったスーザン・ケアが、北欧の史跡などを示す交通標識に使われる⌘マークを記号辞典で見つけ、採用したといわれている。開発段階ではアップルマークが使われていたが、コマンドキー表示としてアップルマークが連なるメニューを見たスティーブ・ジョブズが自社ロゴを濫用していると感じ、別のマークにするよう指示した。
名前の通り、「コマンドを実行するためのキー」ですね。
修飾キーはどれもその役割を担っていますが、Macユーザーにとって最もベースとなるコマンドを実行できます。
shift
shiftも名前の通り、入力される文字をシフト(ズラす)するキーですね。
シンボルとして使われる上矢印も、「shiftを押している間はキーの上側に印字されている方にシフトされる」意味で上矢印になっています。
JIS配列だと分かりにくいですが、US配列だと「shiftを押さないときは下、shiftを押していると上」の文字がちゃんと入力されます。
他の文字キーと一緒に押し下げることで、入力される文字を切り替える(シフトする)ことができる。通常はアルファベットの大文字や、一部の記号文字(Shift+1=!,Shift+a=Aなど)の入力に使用する。
あと、アプリケーション上で使われる場合は「何かを制限する」役割や「もう1つの似た機能にシフトする」で使われる場合が多いです。
- Illustratorでshift + ドラッグで比率を保ってリサイズ(比率を制限している)
- shift + command + Vでプレーンテキストでペースト(クリップボードからのペーストを制限している)
- shift + command + Sで「別名で保存」(command + Sの「保存」から「別名で保存」の似た機能に切り替える)
少し無理矢理な解釈な気もしますが、こうして考えるとショートカットキーも覚えやすいですよね。
option
optionといえば特徴的なシンボルが有名ですが、もともと回路図の電気の流れを表していると言われています。
It was clearly inspired by the electrical symbol for an SPDT switch:
Computer Keyboards: What is the origin of the Mac’s “option key” symbol (⌥)? – Quora
左からの電流を「右上に流すか」「右下に流すか」で、通常は右上に流れていたのを切り替えて右下に流す。つまり、通常の動作とは別の動作に変更するという意味です。
実際にアプリケーションで使われる場合も通常の動作とは異なる挙動をします。
- option + ドラッグでコピー
- optionを押しながらウインドウ左上の緑ボタンを押すとウインドウ最大化
- optionを押しながらメニューの通知センターアイコンをクリックするとおやすみモードに切り替え
1番押しにくい位置にある修飾キーですが、1番面白い挙動をする(発見できる)ので、個人的には1番好きな修飾キーだったりします。
control
WindowsでいうCtrlは、Macのcommandに相当するので、controlはMacにのみ存在する第4の修飾キーになります。
この修飾キーがあるおかげで自分で設定できるショートカットキーの数が増え、効率的に作業ができます。
名前も「control(制御)」なので、アプリケーションの動作を制御する役割にあります。
コントロールキー (Control key) は、コンピュータに装備されるキーボードに備わる修飾キーの一つ。キートップにはcontrol、CTRLないしはCtrlと刻印されている。シフトキーと同様に他のキーと一緒に押し下げることで、様々なコマンドを送信できる。
自分ルールの一例
- 追加のプラグインや複数アプリケーションを組み合わせての設定はcontrolに割り当てる
- option + command + ○:パネルやウインドウを「表示する」役割
- control + shift + ○:外部のスクリプトなどを「実行する」役割
- 修飾キー全押し:全てのアプリケーションで動作するグローバルな役割
ただし、この修飾キーの組み合わせルールにも限界があります。
全部が全部このルールに合わせられないので、どうしても例外はできてしまいます。
しかしある程度ルールを決めておけば例外を例外として認識できるので、それも覚えやすくなります。