macOS用パッケージ管理システムのHomebrewの概要とインストール方法
今回はmacOS用のパッケージ管理システムである「Homebrew」に関してまとめてみます。
Homebrewでツールのインストールができる
HomebrewはmacOSのコマンドライン上で動作するパッケージ管理システムです。パッケージは今回の場合ツールだと思って差し支えありません。
つまり、Homebrewを使うことでコマンドラインでツールのインストールと管理が出来るようになります。
ちなみにHomebrewは英語で「自家醸造」という意味です。ツールのインストールを、ビールを醸造することに見立ててこの名前が付けられたようです。
そのため、Homebrewで使われる用語は、ビールの自家醸造で使われる単語になっています。
用語 | Homebrewでの意味 | 本来の意味 |
---|---|---|
formula | ビルド方法や手順が書かれたスクリプトのこと | 調理手順(=レシピ) |
brew | Homebrewを使用する | 醸造する |
celler | インストール場所 | 貯蔵庫 |
keg | 必要材料 | 樽 |
Homebrewを使う理由とメリット
Homebrewを使えばコマンドライン上でツールがインストールできるようになることは分かりました。ただ、何故わざわざHomebrewを使うのでしょうか?
今回ダウンロードしたいツールというのはコマンドライン上で動作するものです。
通常のアプリの場合はブラウザから検索して、インストーラをダウンロードしてインストール。という手順で問題ありませんが、コマンドライン上で動作するものだとそうはいきません。
また、GUIのように目に見えるものではないので、何かツールを管理するための仕組みがなければ「何をインストールしているのか」「アップデートはどうするのか」管理が大変になってしまいます。
そんなわけでそれらを一括で管理する仕組みの1つとしてHomebrewがあります。
最近では、Homebrewでインストールする事を前提としたツールも数多く存在するので、導入はしておいて損はないでしょう。
Homebrewのインストール方法
Homebrewのインストール方法は公式サイトに書いてありますが、rubyを使った下記コマンドを実行するだけでインストールできます。
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
コマンドを実行すると、インストールが始まりますが、ここでXcode Command Line Toolsがインストールされない場合はそちらのインストールが先に行われます。
[Press Return to continue or any other key to abort]というメッセージが出てきたらEnterを押してインストールしましょう(既にXcode Command Line Toolsをインストールしている場合は表示されません)。
あとはインストール時にパスワードを聞かれますが、パスワードMacのロック解除を行う時に使用するパスワードを入力します。
画面上には何も表示されませんが、ちゃんと入力されているので、入力後にEnterを押します。
容量が大きいため、結構時間がかかります。本当にインストールできているのか不安になるかもしれませんが、待っていればちゃんとインストールは完了するので安心して待っていましょう。
これでHomebrewのインストールは完了です。
Homebrewの使い方
ここからはHomebrewを使う時に最低限必要になるコマンドをまとめていきます。
インストール
brew installコマンドで、パッケージのインストールができます。今後Homebrewを使っていく上で必須になるコマンドです。
$ brew install インストールしたいformula名
一覧を表示
brew listコマンドでインストールされたformulaの一覧を表示できます。
$ brew list
アンインストール
brew uninstallコマンドでアンインストールできます。
$ brew uninstall アニンストールしたいformula名
formulaを探す
brew searchコマンドでインストール可能なformulaを探せます。
$ brew search formula名
更新があるかどうか確認
更新があるformulaを確認したいときはbrew outdatedコマンドを使用します。
$ brew outdated
更新をする場合
Homebrew自体を更新したい場合はbrew updateコマンドを使用します。
$ brew update
formulaをアップデートしたい場合はbrew upgradeコマンドを使用します。ちなみに、更新があるformula全てをアップデートしたい場合はformula名は記述せずにコマンドを実行します。
$brew upgrade 更新したいformula名
$brew upgrade
formulaのインストール先
formulaのインストール先はデフォルトの場合は「/usr/local/Cellar/」になります。
そして「/usr/local/bin/」や「/usr/local/lib/」にシンボリックリンクが作成されます。