三点リーダー(……)とダッシュ記号(——)の正しい使い方
文章に余韻や含みを持たせたいとき、三点リーダー(…)やダッシュ記号(—)を使う方法があります。
普段は別に意識しなくていいことかもしれませんが、プロっぽい文章にするためには正しい使い方を知っておく必要があります。
自分自身、知ってはいても徹底していなかったので、今回正しい使い方と徹底するための方法をまとめておきます。
使い方の基本
三点リーダーやダッシュは2つ繋げて使用します。
これが原則で、2つ以上使いたい場合も「2の倍数」でないといけません。
ちなみにダッシュは「ダーシ」と呼ぶ場合もあり、どちらで呼んでもいいそうです。
記号の入力
三点リーダーはoption + ;(セミコロン)で入力ができて、ダッシュ記号はoption + shift + -(ハイフン)で入力できます。
それぞれ「さんてん」「だっしゅ」で変換しても出てきますが、よく使う記号なのでショートカットキーは覚えておいて損はありません。
なぜ2つ繋げるのか?
正しい使い方として2つ繋げるのは分かりましたが、「なぜ2つ繋げるのか?」の理由が気になりました。
調べた結果、こちらのYahoo!知恵袋の回答が納得しました。
元々リーダーは日本語に存在しない記号であり、英文から流入しました。
英文での使用方法と、昔の活字(パソコンなどで文章を制作しない時代、金属のスタンプのようなものを使い、すべての印刷物の文字を作りました)で、「リーダーを2コ並べたもの」と云う繋がった状態で1コに数える記号がありました。
1コ、または2コでしか並べられなかった(無理矢理、そうした字面を作るとすると、とても面倒なことになった)ので、かつては「1コ」あるいは「2コ(こちらが標準)」だったのです。
そうした時期は、とても長かったですから、まるで文法の規則のように「リーダーは2コ並べる」のが絶対のように勘違いしている人も居ますし、そうではなくとも、非常に見慣れているために、2コでないと、違和感を覚えたり、読みにくいと感じる人も居ます。
昔は仕方なくやっていたことが、いつしか規則として定着した。
そのため、見慣れた人からすると、違っていると違和感を覚えてしまうということですね。
間違った使い方
三点リーダーの間違った使い方
記号 | 名前 |
---|---|
… | 三点リーダー1つだけ |
・・・ | 中黒3つ |
、、、 | 読点3つ |
。。。 | 句点3つ |
3点リーダーは、くだけた文章にするためにあえて中黒や句読点を3つ並べて3点リーダーの代わりにする場合もありますが、本来は間違った使い方だと知っておきましょう。
ダッシュの間違った使い方
記号 | 名前 |
---|---|
― | ダッシュ1つだけ |
– | ハイフン |
- | マイナス |
─ | 罫線 |
ー | 長音記号(伸ばし棒) |
ダッシュは他にも似ている記号が大量にあります。
見た目だけではなかなか判断できないので、注意が必要です。
罫線は縦書きに適さないので注意
罫線(──)は2つ繋げても切れ目が出にくく、見た目がよくなるので知らずに使ってしまう場合があります。しかし、縦書きにしても向きが縦になりません。
仮に縦書きにはしない場合でも正しい使い方ではないので、あえて間違った使い方をするメリットはありません(ぱっと見で見分けがつかないので、気づきにくい問題もあります)。
使いやすいように単語登録しておく
ショートカットキーを覚えるのもいいですが、下記のように単語登録しておくと使いやすくなります。
変換後 | 変換前(読み) |
---|---|
―― | ーー(長音記号2つ) |
…… | 。。。 |
…… | 、、、 |
ただしダッシュに関しては注意が必要で、「単純に長音記号2つを入力したかっただけなのに、ダッシュに変換されてしまったそのまま気がつかない」なんてことになってしまう可能性もあります。
自分は長音記号2つを入力することがないので問題ありませんが、登録したことを忘れて意図せずダッシュにしてしまわないように注意しましょう。