WebDesigner's Memorandumウェブデザイナーの備忘録

Adobe XD × Keyboard Maestroでここまでできる!ショートカットキーであらゆることを実現するマクロサンプル

Adobe XD × Keyboard Maestroでここまでできる!ショートカットキーであらゆることを実現するマクロサンプル

Adobe XDは2020年2月現在、ショートカットキーのカスタマイズができません。

しかしKeyboard Maestroを使えば、自分で好きにショートカットキーの設定ができますし、ちょっとした操作をラクにできます。
今回はサンプルとして、Keyboard Maestroで下記の内容を実現してみます。

使うかどうかはされおき「こういうことができるんだ!」と知っているだけでも全然違うはずです。

  • メニューにショートカットキーを割り当てる
  • 上下左右に中央揃えするショートカットキーを作る
  • 数値入力にフォーカスを当てるショートカットキーを作る
  • 「塗り」や「線」のオン・オフを切り替えるショートカットキーを作る
  • テキストの「左揃え」「中央揃え」「右揃え」のショートカットキーを作る
  • 反転リピードグリッドのショートカットキーを作る

ちなにみKeyboard MaestroはMacでマクロが作れるアプリです。詳細は過去に記事にしているのでそちらをご覧ください。

紹介するマクロのダウンロード

今回紹介するマクロは、下記のDropboxリンクからダウンロードできるようにしています。
ダウンロードして使う場合はこの先の「下準備」は不要で、そのあとの「マクロサンプル」もどういう考え方で作っているのかという視点で参考にしてください。

自分なりに改良したり、細かい部分がどうなっているかさわってみると面白いと思います。

下準備

まずKeyboard MaestroでAdobe XD用のグループを作成します。
左下の「+」アイコンからグループを作成し、名前とアイコンを設定します。

Available in these applications:にAdobe XDを追加

あとは「Available in all applications.」となっているのを「Available in these applications:」に変更してAdobe XDを追加します。
これでこのグループ内のマクロは、Adobe XD上でしか発火しなくなります。

マクロサンプル

メニューにショートカットキーを割り当てる

まずは基本的なところから。

Adobe XDはほとんどのメニューにショートカットキーが割り当てられているので問題なさそうですが、あとから追加する「プラグイン」はショートカットキーが割り当てられていないことがあります。

よく使うプラグインなのにショートカットキーが割り当てられていないと、わざわざメニューバーまでマウスを移動させる必要があります。

Keyboard Maestroの「Select or Show a Menu Item」アクションを使えば、メニューバーの特定項目を選択できます。

メニューにショートカットキーを割り当てるマクロ

メニューバーを設定するときはアクション右側の「Menu」を押せば、現在起動しているアプリのメニューが階層で表示されるので、そこから目的の項目を探して設定します。

今回の場合はGoogle Sheetsプラグインで追加される[Paste Public Link…]の項目をcontrol + Sで選択できるようにしました。

上下左右に中央揃えする

Adobe XDは上下中央揃えがcontrol + shift + M(Middle)で左右中央揃えがcontrol + shift + C(Center)ですが、上下左右中央揃えにしたいときがあります。

そんなときは、先ほども登場した「Select or Show a Menu Item」アクションを2つ並べて、上下左右中央揃えと左右中央揃えが連続で選択されるようにします。

上下左右に中央揃えするマクロ

ショートカットキーは自分の場合はcontrol + shift + X(Middle × Centerの×がXに似ている)にしています。
片手でサッと上下左右に中央揃えができちゃいます。

数値入力にフォーカスを当てる

XDを使っていると、マウスが右側のパネルに移動する頻度がものすごく多いです。
この移動を減らしたいです。というのも特定項目へフォーカスを当てるためだけにマウスの移動が発生してしまうからです。

Keyboard Maestroの「Click at Found Image」アクションを使えば、設定した画像と一致する場所を画面上から探してクリックしてくれます。

今回は目印となりそうな反転アイコンを基準にし、そこから指定したピクセル数の場所をクリックさせるようにします。

数値入力にフォーカスを当てるマクロ

「塗り」や「線」のオン・オフを切り替える

図形を描画すると、デフォルトでは#FFFの塗りと、#707070で1pxの線が自動で設定されます。

塗りはまだいいのですが、線はなしにしたいことが多いです。
しかし線なしにするためにわざわざマウスを移動させてチェックボックスを押すのは面倒。

そこで数値入力にフォーカスを当てるマクロと同様に、塗りや線のチェックボックスをクリックするマクロを作ります。

「塗り」や「線」のオン・オフを切り替えるマクロ

ちなみに位置を変えたら塗りや線の色を変えるマクロができます。

テキストの「左揃え」「中央揃え」「右揃え」を行う

XDにはテキストの「左揃え」「中央揃え」「右揃え」のショートカットキーがありませんし、メニューバー内に項目もありません。

これも「Click at Found Image」アクションでショートカットキーを設定しちゃいましょう。

反転リピートグリッド

最後は少しネタ的なマクロです。
XDの象徴的な機能のリピートグリッド。このリピートグリッドは右と下にハンドルがありますが、これを左と上にしたい場合は下記の操作をします。

  1. 要素を複数選択しているとき用にグループ化
  2. 回転エリアにフォーカス
  3. 「180」を入力してenter
  4. 少し待ってからリピートグリッドにする
  5. 回転エリアにフォーカス
  6. 「180」を入力してenter

これで結果的に反転リピートグリッドが作れますが、Keyboard Maestroを使えばこの操作を一気に片付けてくれます。

少し長くなりますが、下記のようにいろんなアクションを組み合わせることで、自分が普段手作業でやっている作業を順にしていってくれます。

反転リピートグリッドのマクロ

ショートカットキー1つでここまで一気にしてくれると感動しますよね。

まとめ

今回はどのマクロもショートカットキーで発火するようにしましたが、ショートカットキーが覚えられない人はパレットから選択するようにできたり、AlfredのAlfred MaestroというWorkflowを使えば、Alfred上からマクロの発火もできます。

Adobe XDの場合は完成度が高いので不満が少ないかもしれませんが、Keyboard Maestroは他のMacアプリのマクロも作れます。ぜひいろいろ試してみてください。

また、こうしたマクロを「一気に全部使ってやろう!」と思ってアレコレやりすぎると、だいたい挫折します。
1日に1つずつでいいので、少しずつ確実に変化する(変化を習慣化する)のがオススメです。

著者について

プロフィール画像

サイトウ マサカズ@31mskz10

1997年生まれ。2016年から専門学校でデザインについて勉強。卒業後は神戸の制作会社「N'sCreates」にウェブデザイナーとして入社。このブログでは自分の備忘録も兼ねて、ウェブに関する記事や制作環境を効率的に行うための記事を書いています。

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