右側の修飾キーをフル活用!Karabiner-ElementsでKeyboard Maestroのマクロを発火させる方法
Keyboard Maestroでショートカットキーを設定すると、修飾キーは左右どちらも反応してしまいます。
しかしKarabiner-Elementsだと、left_commandかright_commandどちらか一方でしか反応しないショートカットキーを作れます。
この特徴を利用して、今回はKarabiner-ElementsからKeyboard Maestroのマクロを発火させる方法をまとめておきます。
うまく利用すれば、あまり使わない右側の修飾キーをフル活用できます。
Keyboard Maestroの設定
まずはKeyboard Maestroで、発火させる用のマクロを作ります。
トリガー設定の「New Trigger」の下にある「Or by script」をクリックして「Or by Shell script」に変更します。
するとShellScriptのコードが表示されます。
このShellScriptを実行すれば、マクロが発火されるので、あとはKarabiner-ElementsでShellScriptが実行されるように設定しましょう。
Karabiner-Elementsの設定
Karabiner-Elementsを自分で設定する場合はJSONを書く必要がありますが、ほとんどコピペで問題ありません。
下記パスに新規JSONファイルkm.json
を作成します。
~/.config/karabiner/assets/complex_modifications/
作成したJSONファイルの内容は下記の通りです。
{
"title": "Run Keyboard Maestro Macro",
"rules": [
{
"description": "Run Keyboard Maestro Macro",
"manipulators": [
{
"type": "basic",
"from": {
"key_code": "N",
"modifiers": {
"mandatory": [
"right_command"
],
"optional": [
"any"
]
}
},
"to": [
{
"shell_command": osascript -e 'tell application "Keyboard Maestro Engine" to do script "23F62CCB-AB7E-4378-BB3A-66972D3ECC67"'
}
]
}
]
}
]
}
そして、ショートカットキーとAppleScriptの設定を書きかえます。
項目 | 内容 |
---|---|
key_code | 入力するキーの種類 |
mandatory | 一緒に入力する修飾キーの種類 |
shell_command | AppleScriptのコマンド |
key_codeとmandatoryの入力
key_code
とmandatory
に関してはKarabiner-EventViewerを使って調べます。
Karabiner-EventViewerを起動してキーボードを押すと、押したキーと離れたキーの情報が表示されます。あとは該当のキーの「Name」の列をコピーしてJSONに書きかえます。
shell_command
shell_command
に関してはKeyboard MaestroのShellScriptコードをペーストします。
ちなみに、#
のあとはコメントなので、最初の行だけペーストすればOKです。
そして少しややこしいのですが、下記の調整をします。
- もともとあったダブルクオーテーション(
"
)の前にバックスラッシュ(\
)を入力します - 入力したら、コマンド全体をダブルクオーテーションで囲みます
osascript -e 'tell application "Keyboard Maestro Engine" to do script "23F62CCB-AB7E-4378-BB3A-66972D3ECC67\"'
上記のコードの場合は下記のようになります。
"osascript -e 'tell application \"Keyboard Maestro Engine\" to do script \"23F62CCB-AB7E-4378-BB3A-66972D3ECC67\"'"
これでshell_command
の設定は完了です。
設定の反映
これでKarabiner-Elementsの設定ファイルの作成は完了したので、最後に設定を反映させます。
Karabiner-Elementsの[Complex modifications]にある「Add rule」から「Run Keyboard Maestro Macro」を「Enable」すれば設定完了です。
もし「Run Keyboard Maestro Macro」が見当たらなければ、Karabiner-Elementsを再起動するか、設定ファイルに問題があるので見直してみてください。
実際の利用シーン
このように、気軽にショートカットキーを変更できないので、全てのアプリケーションで使うようなグローバルなマクロをright_command
やright_shift
に設定しておくと良さそうです。
何より、left_command
やleft_shift
を押せば普通のショートカットキーが発火するので、ショートカットキーのバッティングが起こらないのが魅力的です。