Ulyssesで原稿を修正前の状態に戻せるバージョン管理機能やバックアップ機能
Ulyssesにはバージョン管理機能やバックアップ機能があって、保存された過去の文章を閲覧したり、復元したりできます。
特に自分の場合は、大量に文章を書いてから不要部分を削っていく書き方をしているので、削ったあとに「やっぱりあの文章あった方が分かりやすいな」となって戻すことがあります。
意外とこの機能がついているテキストエディタが少なく、削除してすぐならcommand + Zの「戻る」機能でも戻せますが、アプリを一度終了してしまうと戻せません。
「やっぱり前の状態に戻したい」というのは、少し文章を寝かせて改めて読んだときに感じることが多いので、時間が経っても戻せるのはかなり便利です。
バージョン管理機能
現在のバージョンを保存
メニューバーの[ファイル]→[バージョンを保存(command + S)]で、現在のバージョンを保存できます。
他のアプリケーションと同じように、なにか変更を加える前にcommand + Sで保存する癖をつけておくと、あとから復元したいときに便利です。
すべてのバージョンをブラウズ
保存したバージョンをさかのぼって確認したいときは、シートを選択して、メニューバーの[ファイル]→[すべてのバージョンをブラウズ]を選択します。
するとフルスクリーンに切り替わって、画面左に現在のバージョン、画面右に過去のバージョンが並びます。
右下の上下アイコンで過去のバージョンを切り替えて「復元」で選択バージョンを反映できます。
もちろんテキストの選択もできるので、一部だけ持ってきたい場合はコピーして、「完了」で終了してからペーストすれば問題ありません。
差分がハイライトされたりはしないので、復元したら意図してなかった部分まで戻ってしまっていたなんてことがないように注意が必要です(そうならないために、自分の場合は「復元」は使わずにコピペで持ってくるようにしています)。
バックアップ機能
バックアップ機能はバージョン管理機能と違って、自動で保存されていくのと、あくまでデータが消えてしまった場合の「復元」を想定して作られています。
バックアップの設定
バックアップ機能を使うためには、[環境設定]→[バックアップ]でバックアップを有効にしておく必要があります。
バックアップは下記のタイミングで自動で残してくれます。
- 直近12時間分の時間ごとのバックアップ
- 直近7日分の日ごとのバックアップ
- 直近6ヶ月分の週ごとのバックアップ
バックアップをブラウズ
メニューバーの[ファイル]→[バックアップをブラウズ]を選択します。
するとバックアップ閲覧用のウインドウが開きます。
ウインドウタイトルバーの下に黒と黄色の縞模様のバーがあるのでそれで判別できます。
左上のセレクトボックスに過去保存した日時が並んでいるので、戻りたい日時を選択します。
これで過去の文章にどんどん戻っていきます。
バージョン管理機能と違うのは、シート単体ではなく、Ulysses全体の過去状態にさかのぼっていけることです。
そのため、複数シートがあって「この中のどこかでこういう表現使ってたことがあるんだけど……」と探すときに、横断しながら探せるので役立ちます。
ちなみに、コピペで文章を持ってくることもできますが、シートやフォルダを右クリックして[○○に復元]を選択すると丸ごと復元できます。
ここでいう「復元」は選択したシートやフォルダを現在のUlyssesにコピーすることです。
そのため、現在のシートに上書きされるのではなく、過去バージョンのシートが別で作られます。
バージョン管理機能ではなく、あくまでバックアップ機能なのでこのような挙動になります。